備忘録・2001年6月
日々の出来事やその日に仕入れた情報をお届けします
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イタリアからも無事に帰国。といって、実際に帰ってきたのは先週のことで、それ以来今日までというもの息もつかせぬ用件の数々。 まずは帰国の翌日となった金曜日は、学会の帰りだというバンクーバー大学の学生のラボ見学の案内役を仰せつかった。なんでも、糖鎖の研究をこのまま続けていくために卒業後の進路をいろいろと検討しているらしいのだが、このMITの化学科のラボも進路先の候補のうちの一つなのだとか。 僕の説明でその気持ちが変わってしまうことのないことを祈るばかり。 日曜日は午後から車でレキシントンに向かいしばし散策。バイオロジーの隣の研究室に来られた日本人の方とその奥さんと一緒に、ボストン3年目にして初めて、アメリカ独立戦争の発端の地を見ることとなった。 この日ボストンはものすごい大雨だったので、またいつか天気の良い日に訪れてみたい。 月曜日は7月からダートマス大学へ引っ越すことが決まったハーバード大学医学部のラボのボスとの今後の打ち合わせのため昔のラボへ。僕が1年とちょっとを過ごしたそのラボは、もうすっかり引っ越しがすんだ後で、ガランともぬけの殻。なんだかちょっと寂しい。 またその際に、提出していた論文の採用が決まりそうだとの知らせを受けた。2、3の手直しをしなければならないけれども、そう難しい要求ではないのですんなり出版にこぎ着けそうだ。 これはアメリカでの仕事の記念すべき最初の論文。 そしてこれは今年に入って3つめの論文となる。いま書いているものを来月中に提出すれば、なんとか今年中にもう1報出せるかもしれないから、今年はなかなかの論文の当たり年となりそう。 火曜日はペドロ・マルチネスの試合を見にフェンウェイパークへ。今年はこれで4度目の野球場詣でとなる。 マルチネスは右肩痛とかで5回を投げずしてベンチに下がったが、その後満塁ホームランをそれぞれレッドソックスとデビルレイズが打ち合っての混戦も、最終的にはボストンの奇跡的勝利。 またもや不敗記録更新。 水曜日は生物学科のラボでのセミナー発表。日本へ旅立つ前に化学科でセミナー発表をしたものと基本路線は同じだけれど、化学科で発表するのとは違って今回は専門家の前での発表となるから、OHPにした資料は生データを基にしたものに一新してのぞむことに。 通算17回目となるセミナーも、これまでと比べても自分で満足のいく数少ないものとなって少々満悦。イタリアでの学会で良質の発表をわんさかと聞いてきたのが良かったのかもしれないな。 そして今日は、午後6時からソフトボールの試合のダブルヘッダーがあった。雨で流れた試合が今日に組み込まれたもの。 夕方とはいえ、蒸し蒸しとした猛暑の中の試合だったけれども、なにより芝の上でボールを追いかけるのは気持ちがいい。 今日は前回と違って3番サードでの出場。 2試合で10打席くらい回ってきたけれども、結果は6割といったところ。2試合で3つほどエラーをしてしまったことと、そのエラーで出たランナーがことごとく得点してしまったのがなんとも悔やまれる。 なによりも2試合とも負けてしまったのは負けず嫌いの身には本当にこたえる。 明日はバレーボールの試合がお昼にあって、週末は滋賀医大からの学生さんにMITの案内。来週は大学の同級生がカリフォルニアから遊びに来る、と。 日本でのビザの更新の様子と、イタリアでの学会の様子はまた後ほど。 追記・ひさびさにGeoboardの「きょうの科学情報」も更新しました。 |
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日本でのビザの更新を無事に終え、ボストンに1週間ぶりに帰還。これから夕方の便で、学会参加のためイタリアのトリノに向かう。
トリノと言えばサッカーのユベントスの本拠地。先週のASローマの引き分けで、優勝決定が最終節まで伸び、そのローマと優勝を争っているのがユベントス。いったい街はどんなに盛り上がっているだろうと、期待半分、不安半分。 それにしても、時差ボケとは無縁のこの体。我が身ながらまったく便利な体だ。 |
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今週の金曜日に迫った卒業式に向けて、会場となるMITのキリアン・コートには特設のステージと参加者のためのイスが並べられている。今日は、夜10時ごろ前を通るとリハーサルよろしく音楽が流れていて、音響のチェックをしているようだった。
構内には世界中からの卒業生の親御さんたちがあふれていて、さながら万国博覧会とかオリンピックとかの会場に自分がいるかのようだ。 アメリカは今、節目の季節。 |
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夏休み恒例の化学科研究室対抗バレーボール大会が開幕。イベント好きの血が沸き立つ僕は、性懲りもなく選手の一人として参列していることは言うまでもない。
それにしても体が・・・バレーボール仕様にならない・・・。なんともスパイクはスパッと決まらないし、なによりこれまで得意だったはずのサーブはミスしてばかり。救いはまあ砂場コートの上を裸足で駆け回っても、初めから最後まで息の切れることなく動けることだけれども、いかんせんイメージ通りに体が動かないことには本当に参ってしまう。 これがいわゆる「年を感じる」ということなのか。もっとも、本人はそんなことはさらさら思っていないのだけれども。 10-15、15-13、14-16というスコアで、惜しくも接戦を落としての僕にとっては3シーズン目のこの大会のスタート。まあ、楽しくいきますか。 さて、午前中にはミーティングを一つ終え、木曜日の日本行きまでに残すは、明日のミーティング一つに水曜日のセミナーでの発表の準備とイタリアでの学会発表の準備。ここのところの実験はちょっと立て込んでいるから、明日が言わば峠になるか。 それにしても、やっぱり3カ月やそこらでイタリア語が喋れるようにはならんわなあ。根拠もなく、もうちょっとフランス語に似ているのかと思ったのに、全然違うものだし。まあ、ワインが男だったりピザが女だったりと、それぞれの名詞を規定している性をながめながら、なんでだろうなあなんて考えているだけでも面白いけれど。 |